とうもろこし/分別生産流通管理の判定に係る検査(グループ検査法)についてわかりやすく解説!
<スタック品種>
近年、遺伝子組換えとうもろこし同士の掛け合わせ品種(スタック品種)が多く出回っています。
スタック品種を含む検体においては、従来の定量PCRでは混入率が過大評価されてしまい、正しい評価が出来ないことが知られています。
そのため、定量PCRをスクリーニング検査と位置付け、一定の混入率が認められた場合には、グループ検査法または粒単位検査法による確認試験を行うことが推奨されています。
<グループ検査法>
グループごとに定性検査(陰陽判定)を行い、その結果を元に遺伝子組換えとうもろこしの混入率が5%基準より高いか低いかを統計学的に推定します。
5%以下と推定された場合:「適切な分別生産流通管理」
5%超過と推定された場合:「不適切な分別生産流通管理」
<スタック品種を含んでいる場合にありうる検査事例>
定量PCRによるスクリーニング検査の結果、混入率が7%と算出されたが、グループ検査法では「適切な分別生産流通管理」と判定された。
=定量PCRにおいてスタック品種混入による過大評価の可能性があった。
この場合は、より正確な評価方法であるグループ検査法の結果を優先し、”分別生産流通管理済み” 等の表示が可能になります。
参考文献
https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nfri/143654.html