暑い時期は腸炎ビブリオにご用心!?腸炎ビブリオとは?

皆さんは生の海産物、例えばお刺身やお寿司などを食べた後に腹痛や嘔吐などの消化器症状が起きたことはありませんか?実は腸炎ビブリオという菌に感染していたかもしれません。
ところで皆さん、腸炎ビブリオという菌はご存知ですか?あまり聞きなれない名前の細菌だと思いますので、ここでは腸炎ビブリオという菌について説明します。
 

腸炎ビブリオとは?

腸炎ビブリオとは、ビブリオ科ビブリオ属に属している細菌のことです。ビブリオ属の細菌は他にも存在しますが、海産物が原因の食中毒では特に発生頻度が高い細菌です。同じ食中毒の原因となるウイルスで、ノロウイルスは皆さんよくご存じかと思います。冬によく発生し、牡蠣が原因となることが多いですが、牡蠣も腸炎ビブリオを持っていることがありますので、ノロかと思ったら実は腸炎ビブリオに感染していたということがあるかもしれません。ちなみにですが、名前は似ていませんがコレラという名前を耳にしたことはありませんか?実はコレラ菌も腸炎ビブリオと同じビブリオ属の細菌です。
さて、話を戻しますと腸炎ビブリオは主に自然界では塩分濃度が高い海水中に生息しています。また、海水温度が15~20℃で増殖スピードが上昇するため、夏から秋にかけて腸炎ビブリオによる食中毒の発生頻度が高いです。今まさに腸炎ビブリオ起因の食中毒はピークということです。
 

対策

ここまで聞くと暑い時期に海産物を食べるのが怖く感じますね。ですが、ちゃんと対策を取れば食中毒を防ぐことは可能です。腸炎ビブリオは塩分濃度が高い海水中に生息しているとお話ししましたね。しかし、真水に弱く調理前に水道水で洗うことで簡単に流すことが可能です。また、15~20℃で増殖スピードが上がるため、常温で長時間放置するだけで食中毒を起こす菌量に達してしまいます。もし、刺身として食べる予定のものであったとしても、この場合は熱を加えて調理するか、勿体無いですが廃棄も考えましょう。熱を加えると書きましたが、腸炎ビブリオは熱に大変弱いため60℃10分以上の加熱で殺菌が可能です。
また、生の海産物を取り扱った調理器具をそのまま使用し、サラダ用の野菜を切って食べて感染、というような二次汚染にも気を付ける必要がありますので生の海産物に触れた調理器具は使用後すぐに消毒、または別の調理器具を使用しましょう!
しかしながら、出来る限り廃棄は避けたいので生食用の物は買ってすぐ保冷し、冷蔵庫へ入れることをお勧めします。常温放置を避けることで味も美味しく、安全に食事することが出来ますよ!
 

まとめ

上記で説明したことを簡単にまとめてみました!
 
腸炎ビブリオまとめ
 
弊社で腸炎ビブリオの検便・食品検査も行っております。
また、上記で少し触れたコレラの検便検査も行っておりますので、検査に関して気になることがあれば是非お気軽にお問い合わせください!
 
検便検査:腸炎ビブリオ
検便検査:コレラ
 
食品検査:腸炎ビブリオ
食品検査:腸炎ビブリオ数(MPN法)

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