賞味期限設定における安全係数
賞味期限・消費期限を設定する根拠資料を作成する際に安全係数といった数字が使用されます。
保存試験で安全性や品質が確認された最大保管期間を基に設定されますが、その際により安全側に行くように1未満の数字を掛けて賞味期限・消費期限を設定します。
この安全係数を掛けることで確認された最大安全保管期間よりもやや短い期間になります。
その理由として、食品の個々の品質のばらつきや保管環境の差による食品劣化の変動を考慮して設定されるものです。
なお、安全係数の設定は製造販売者に任されていますが、おおむね0.7~0.9程度の日数が用いられています。
品質が安定している乾燥品などは0.8以上であったり、細菌数が増えやすい食品や傷みやすい食品では0.7が用いられたりと製品の品質に併せて安全係数を設定されています。
もともとの保管期間が短い弁当総菜やパン類などは製造時間からの時間で管理したり、日数を1日マイナスするなどの対応がされていますが、基本は安全係数の1未満というところからきていることに変わりはありません。
また、保管方法の向上に伴い安全係数もより1に近い近い数値にすることで、賞味期限切れ廃棄などのフードロス対策にもつながります。
食品廃棄が問題になっている昨今、消費者側もこの仕組みをもっと理解して食料品を大切に取り扱っていきたいですね。
関連リンク
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