【JFS-B規格】FSM7:食品防御

今回は、FSM7食品防御です。
要求事項は、組織は、組織内または組織外の人による意図的な食品汚染のリスクを洗い出し、そのリスクの大きさを評価し、優先順位を決めてリスクを低減または排除するための対応策を実施しなければならない。
となっております。
 
食品防御とは、食品の製造、運搬・保管、調理・提供の過程において、生物的、化学的、物理的危害要因による意図的な食品汚染を予防、回避する取組をいいます。
 
この要求事項では、「脆弱性評価」と「食品防御計画」が求められます。
 
「脆弱性評価」
組織内外の意図的な食品リスクを洗い出し、リスクの大きさを評価することを指します。
原料の納⼊から出荷に至るまでの全ての⼯程・場所において、どこに意図的な混⼊がなされると危害が大きくなるか、どこなら混⼊されやすいかを分析し弱点を割り出します。
 
「食品防御計画」
脆弱性評価に基づき、リスクを最小化、防止するための対応策を予め決めたものです。
食品防御計画としては、以下のようなものが例として挙げられます。

  • 食品防御の責任を負う責任者を決める。
  • 従業員、契約者、訪問者の施設エリアへの入出の把握する方針、手順がある。
  • (⽒名、所属、訪問理由、⽇時、訪問先、持込み品等の確認)

  • 原料、器具、容器包装資材、薬剤及び食品の保管・配送時の安全を確保する手順がある。
  • 敷地外から敷地内への防犯対策がされている。
  • (目視、防犯カメラによる監視、施錠徹底)

  • 意図的に汚染された食品、包装、機器が発見された際の対応手順がある。
  • (情報の収集、原因の究明、誰が、どこに、何を、どの順番に連絡するのか。社内の関係者、社外の関係機関(⾃治体、保健所等)の連絡先と連絡の順番。)

  • 組織が定めた食品防御計画に従って、従業員に必要な教育と訓練を実施している。
  •  
    防犯カメラによる監視といったハード面での対策を強化し過ぎると従業員との関係を損ねることもあります。その場合の従業員への説明として、食品事故などがあった場合に、会社が従業員の行動を証明できるためのものであると位置付けることができます。
     
    次回はFSM9になります。
     

    youtube