A型肝炎ウイルスについて、知っていますか?

弊社では、食品検査の項目として新たにA型肝炎ウイルスの検査を開始しました。A型肝炎ウイルスは世界中に分布していますが、特に衛生状態の悪い発展途上国において蔓延しています。日本では生活環境が整っており、患者数は年間100~300人程度と少数であることからノロウイルスなどと比べてあまりなじみがないかもしれませんが、人に感染症を引き起こすウイルスとして重要です。
 

A型肝炎ウイルス(Hepatitis A virus)とは

ピコルナウイルス科に属するRNAウイルスであり、酸に強く、アルコールなどの有機溶媒に耐性があります。そのため、不活化には十分な加熱(85℃で1分以上)や紫外線照射、塩素処理などが必要です。
ウイルスは口から体内に入ったのちに消化管を経て肝臓に到達し、増殖します。増殖後は胆汁とともに胆管系を経て消化管内に排出されます。A型肝炎ウイルスは胆汁や消化管内のタンパク分解酵素などにも耐性を示すため、消化管内で不活化されることなく糞便とともに排出されます。
 

感染経路

主にウイルスに汚染された飲食物を摂取することによってA型肝炎を引き起こします。また、感染者の糞便を介した糞口感染や性行為による感染もみられます。
 

症状・治療法

A型肝炎に感染すると、2~7週間の長い潜伏期間を経た後に、発熱、倦怠感、食欲不振、黄疸、肝腫大などの症状が現れます。A型肝炎は一過性の急性肝炎が主症状であり、B型肝炎やC型肝炎のように慢性肝炎にはならないため死に至ることはまれです。小児ではほとんどが不顕性感染や軽症ですが、成人では症状が重くなる傾向にあります。感染後は症状の有無によらず、終生免疫を獲得します。
A型肝炎に対する特別な治療法はないため、対症療法が行われます。一般的には予後良好ですが、高齢者では重症化し劇症肝炎などを引き起こすこともあるため注意が必要です。
 

原因食品

日本では、過去にウチムラサキ貝(大アサリ)、握り寿司、そばによる食中毒が発生しています。また、原因食品が特定できていないものの、感染源であると推定されたものはカキを含む海産物、寿司、肉類、水、野菜や果物などが挙げられます。A型肝炎は潜伏期間が長いためウイルス分離が困難であることが多く、原因食品が特定できない事例が多くなっています。
一方で、海外ではカキなどの二枚貝や野菜(レタス・青ネギ)、冷凍果物(イチゴ・ラズベリー)などを原因とした集団感染事例が報告されています。
 

予防

A型肝炎ウイルスの感染を予防するためには、調理前や食事前、トイレを使用した後などは十分に手を洗い、食品取扱者から飲食物への汚染を防ぐことが大切です。また、加熱調理(85℃で1分以上)を行うことでも感染を防ぐことができます。流行地域では生の水や食材にウイルスが付着している可能性があるため、加熱調理されたものを選びましょう。このほか、日本では1994年に成人用ワクチン(16歳以上)が認可されており、ワクチン接種による予防も有効です。
 

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