黄色ブドウ球菌による食中毒について|症状や予防方法を解説!

人や動物の皮膚や鼻腔などに存在する黄色ブドウ球菌ですが、食中毒や皮膚感染症、心内膜炎、肺炎など、様々な感染症を起こすことがあります。その中でも黄色ブドウ球菌による食中毒は、今年3月に群馬県内の飲食店でも大規模に発生し、大きな話題となりました。黄色ブドウ球菌による食中毒は、通年発生するリスクがある食中毒です。また、飲食店だけでなく家庭でも食中毒が起きるリスクはあります。 
ここでは、黄色ブドウ球菌による食中毒の症状や原因、予防法について解説していきます。
 
細菌ウイルス(微生物)
 
細菌ウイルス(微生物)
 

黄色ブドウ球菌とは

黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)とは、顕微鏡で見ると、ブドウの房状に塊って見える菌(ブドウ球菌)の一種です。
人や動物の皮膚や鼻腔など、自然界に広く分布しています。手指の化膿創やニキビなどには必ず存在し、健康な人でも鼻や髪の毛、皮膚などに2~4割の確率で存在するといわれています。
黄色ブドウ球菌は食べ物の中で増殖をします。増殖する際に「エンテロトキシン」と呼ばれる腸管毒を産生し、これを摂取することで食中毒が発生します。
一度作られたエンテロトキシンは加熱(100℃、30分)にも耐えるので、家庭での通常の調理や加熱ではなかなか分解できません。
 

食中毒の症状

原因となる食品を食べてから、1~5時間、平均3時間程度で発症します。
突然の吐き気と嘔吐や腹痛、下痢を起こします。発熱を起こすことはありません。
 

食中毒が起こりやすい食品や場所

黄色ブドウ球菌による食中毒が流行する時期は3月~8月です。黄色ブドウ球菌が人の手指から食品につくことが食中毒の原因になることが多いので、お花見やピクニックでの食事が増えるこの時期は、特に注意が必要です。
手指を使用して調理されるおにぎり・寿司・サンドイッチ・弁当・和洋生菓子などの食品、飲食店は、食中毒が起こる原因になることが多いです。
 

治療


 
毒素による症状は24時間以内に改善し、ほとんどの場合重症化することはないようですので、軽度の場合は特別な治療の必要はないとされています。
嘔吐による脱水症状を防ぐために、こまめな水分補給を心がけましょう。
しかし、脱水症状や血圧の低下、脈拍微弱などを伴ったショック又は虚脱に陥る可能性がある場合には、速やかに医師の診察を受ける必要があります。
 

予防


 
エンテロトキシは熱に非常に強く、通常の加熱や調理では分解しづらいため、黄色ブドウ球菌による食品の汚染や食品中での菌の増殖を防ぐことが、食中毒を予防することにつながります。
 
1. 調理前にはよく手を洗う。
2. 素手で調理せず、使い捨てゴム手袋を装着する。
3. 調理中に髪の毛や顔などに触らない(顔にかかる髪の毛はまとめる、三角巾等を装着する)。
4. 下ごしらえから、調理、食べるまでの時間はなるべく短時間にする。
5. 食品を10度以下で保存して、常温での放置をしない
6. 長時間、常温で放置した原材料・食品は廃棄する(再加熱による再生はできない)。
7. 調理器具の洗浄・殺菌を十分に行う
 

食環研では

黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)を使用した殺菌試験を実施しております。多種多様な検体に対して対応が可能です。求める効果やご予算に応じて最適な試験内容をご提案いたします。
 
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また、黄色ブドウ球菌が食品に含まれているかどうかの検査も実施しています。黄色ブドウ球菌による食中毒のリスクの有無を調べたいときにはお気軽にご相談ください!詳細は「黄色ブドウ球菌数」のページをご覧ください。
 
細菌ウイルス(微生物)
 
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参考ページ

黄色ブドウ球菌食中毒(食中毒菌などの話) |公益社団法人日本食品衛生協会
細菌による食中毒 |厚生労働省
 

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