シフルフェナミド(農薬成分紹介-第10回-)
基準値の変更概要について
シフルフェナミドは2024年3月に残留基準値改正の通知があり、2025年3月より新しい基準値となる成分です。
変更理由として農薬取締法(昭和23年法律第82号)に基づく適用拡 大申請に伴う基準値設定依頼並びに魚介類及び畜産物への基準値設定依頼が農林水産省からなされたことに伴い審議が行われたためです。
基準値変更の概要は下記の通りです。
【基準値が引き下げになった食品】
その他のなす科野菜、ぶどう
【基準値が引き上げになった食品】
未成熟えんどう、日本なし、西洋なし、もも(果皮及び種子を含む。)、ネクタリン、あんず(アプリコットを含む。)、すもも(プルーンを含む。)、うめ、おうとう(チェリーを含む。)、魚介類
【部位の変更】
なし
用途と効能について
アミドキシム骨格を有する殺菌剤であり、作用機構は解明されていませんが、麦類、いちご、メロン等のうどんこ病並びにもも、すもも及びおうとうの灰星病に防除効果を示すことが知られています。
【日本でシフルフェナミドを含む農薬製品例】
パンチョ顆粒水和剤、コナケシ顆粒水和剤
毒性は?
許容一日摂取量(ADI):0.041 mg/kg 体重/日
発がん性試験において、「雄ラットで甲状腺ろ胞細胞腺腫、雄マウスで肝細胞腺腫の 増加が認められたが、発生機序は遺伝毒性によるものとは考え難く、評価にあたり閾 値を設定することは可能であると考えられた。繁殖能に対する影響及び催奇形性は認められない」と評価されている。
リンク
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<出典>
>>食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件について:厚生労働省
>>薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会 農薬・動物用医薬品部会報告について:厚生労働省