イヌ・ネコの嗜好性試験について
嗜好性試験とは?
食品の新製品開発時などに、人によって行われる官能試験に似た評価方法です。
イヌやネコを用いた嗜好性試験では、人間のように言葉を発することができないため、細部にわたっての議論や詳細を詰めるといったことができません。
そのため、その行動(食いつき)や採食量(消費量)から動物の意見を間接的に知ることを目的として嗜好性試験が実施されています。
弊社でも健康に管理されたイヌやネコを用いて嗜好性試験を受託しております。
主に採用している評価方法として、2点または3点比較法があり、2つ(または3つ)の容器にフード(サンプル)を用意し、どちらに先に食いつくか(ファーストチョイス)、また一定時間経過後の採食量(消費量)の2つを指標とし、2回以上(2日間以上)実施し嗜好性の優劣をつけます。
評価を行う中で難しいと感じることは、やはり個体差(性格)や癖があるということ。
例えば、以下の結果が得られたとします。
試験日 | 提供位置 | フード | 食いつき結果 | ||||
No.1 | No.2 | No.3 | No.4 | No.5 | |||
1日目 | 右 | A | ◯ | ◯ | ◯ | ||
左 | B | ◯ | ◯ | ||||
2日目 | 右 | B | ◯ | ◯ | ◯ | ||
左 | A | ◯ | ◯ |
この表から、1日目の結果として5頭中3頭はAというフードに食いついたが、残りの2頭はBというフードに食いついた。翌日容器の配置を変えて実施したところ、5頭中2頭はAのフードに、残りの3頭はBにフードに食いつく結果となった。
この場合、どちらのフードに優位な嗜好性があるでしょうか。
食いつきの結果としてみた場合、2つのサンプルは同等の嗜好性を示したということになりますが、1頭ごとに見てみると、1日目と同じフードに食いついたイヌは1頭もいなかった。1日目も2日目も同じ側の容器にあるフードに食いついたことになります。
これでは嗜好性の優劣はつけられません。
こういったことにならないよう、弊社では事前に食べ方の癖を把握し、公正な評価ができるプランをご提案しております。
その他気になることがございましたらまずはお気軽にお問い合わせください。