危険なアスベスト ~アスベスト(石綿)はどこに含まれている?含有建材の種類は?~

アスベスト(石綿)は天然の繊維状鉱物の総称であり、紡織性・耐摩耗性・難燃性・耐熱性・防音性・電気絶縁性など優れた性質を持ち、さらに安価で経済的であることから、盛んに使われてきました。

 

日本におけるアスベストの輸入や使用は1970年~1980年ごろがピークとされています。
今後はその頃に建てられた建築物が時代とともに老朽化し、解体の時期を迎えます。

 

石綿含有建材にはどのようなものがあるのか、含有事例も交えてご紹介していきたいと思います。

 

石綿含有建材の種類は多岐にわたっており、その飛散性も種類ごとに異なります。
石綿含有建材は以下3つのレベルに分類されます。
レベル1 発じん性:著しく高い  石綿含有吹付け材
レベル2 発じん性:高い     石綿含有保温材等
レベル3 発じん性:比較的低い  石綿含有成形板等

 

 

≪石綿含有建材の分類と含有事例≫

【レベル1】吹付け材

採取場所:市役所の天井裏

アモサイト1
アモサイト2
アモサイト顕微鏡
偏光顕微鏡でみたアモサイト

吹付け材はアスベスト含有量が高いことが特徴です。
鉄骨耐火被覆や天井断熱材、機械室吸音材などに主に使用されています。

 

【レベル2】配管エルボ保温材

採取場所:市役所廊下

アモサイト4
アモサイト5
透明繊維はグラスウール
アモサイト6
偏光顕微鏡でみたアモサイト

【レベル3】ビニル床シート(CF)

採取場所:住宅キッチン床

クリソタイル1
クリソタイル2
クリソタイル3
偏光顕微鏡でみたクリソタイル

 

2022年4月から建築物の解体・改修工事の際、アスベストによる健康被害や大気汚染を防ぐための事前調査が義務化されており、2023年10月からは「建築物石綿含有建材調査者」資格者による事前調査が義務づけられます。

 

弊社では、アスベスト(石綿)分析を行っているほか、「建築物含有建材調査者」が多数在籍しております。
現地調査・建材採取を行うことも可能ですので、お気軽にご相談ください!

 

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《コラム執筆監修者》

石綿分析室 上原
*日本作業環境測定協会石綿分析技術評価事業 合格
*建設業労働災害防止協会群馬県支部石綿作業主任者技能講習 修了
*建設業労働災害防止協会群馬県支部建築物石綿含有建材調査者講習(一般) 修了

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