ご存知でしょうか?カンピロバクター食中毒の原因の多くは動物感染由来です。

カンピロバクターとは?

グラム陰性のらせん状の細菌で、コルクスクリュー運動をする特徴を持っています。家畜、家禽でもよく話題にあがり、牛、鶏ではカンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni )、豚ではカンピロバクター・コリ(Campylobacter coli )が多く検出されます。
犬や猫などのペット、野鳥、野生動物など、多くの動物が保菌しているため要注意です。
 

カンピロバクター食中毒の症状

カンピロバクター食中毒は、近年日本における細菌性食中毒の中でも最も多く発生しています。カンピロバクター属は、17菌種6亜種3生物型(2005年現在)に分類されていますが、カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni )及びカンピロバクター・コリ(Campylobacter coli )が食中毒の原因菌として多くを占めています。症状は、1~7日間とやや長めの潜伏期間を経て、下痢、腹痛、発熱、悪心、嘔気、嘔吐、頭痛、悪寒、倦怠感などを示し、およそ1週間で治癒します。また、数百個程度と少ない菌量で発症することがわかっています。
「ギラン・バレー症候群」…カンピロバクターに感染した数週間後に、手足の麻痺や顔面神経麻痺、呼吸困難などを発症する場合があることが指摘されています。
 

カンピロバクター食中毒の原因

牛、豚、鶏の食肉処理の際に、腸管内容物からの汚染により肉に付着し、それを加熱不十分な状態で食べると感染します。また野生動物や野鳥の腸管内にも生息しているため、それにより汚染された井戸水を飲水した場合にも感染した報告がされています。
 

検査

(株)食環境衛生研究所では、動物の糞便、水、食品などからカンピロバクターの検出、菌数測定などが可能です。PCRや生化学検査により菌種の同定も実施しておりますので、ぜひご相談ください。
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参考文献

厚生労働省 カンピロバクター食中毒予防について
 

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