国産ジビエ認証制度ってどんなもの?

ジビエ振興の背景

 最近、シカやイノシシの食害や熊などが人の居住地域に出没するなどのニュースをお耳にすることが多いのではないでしょうか。
農林水産省のデータでは、年々減少しているものの、野生鳥獣による農作物被害額が令和3年度で155億円(全体の7割がシカ、イノシシ、サル)だったそうです。被害防止等のために捕獲が行われており、シカやイノシシの捕獲数は増加しています。
そんななか、これまで廃棄されていた捕獲鳥獣の有効利用のため、ジビエの利用が行われようになりました。

ジビエとは?

ジビエとはフランス語で「食用として捕獲された天然の野生鳥獣」のことを指します。日本では、狩猟対象動物を意味しており、11月15日から2月15日の狩猟解禁期間に捕獲されています。近年では、被害防止等を目的に許可がある場合は、狩猟解禁期間以外でも捕獲が行われています。
 

ジビエと家畜の違い

 そんなジビエですが、牛や豚などの人の手によって飼育・管理されている家畜と違い、自然のなかで生きているため、様々な病原体に触れる機会が多く、その安全性には大きな差が生じています。
実際に、ジビエに関しての知識や対策が不十分なまま調理・摂食したことによって、食中毒の発生事例が報告されており、その多くが加熱不十分な状態で食べることが原因とされています。
 

国産ジビエ認証制度

ジビエの解体には、高度な衛生管理が求められ、飲食店や販売店でジビエを調理・販売する場合、食肉処理業の営業許可を取得した施設で、解体されたお肉でないといけません。
国産ジビエ認証制度は、厚生労働省のガイドラインに基づいた適切な衛生管理を行う施設を認証する制度で、現在34施設が認証されています。認証を得るには、捕獲から解体処理、製品の出荷に至るまで書類の整備や認証制度の認証基準を遵守することが必要になってきます。
弊社は、食品や畜産物の上流から下流に至るまで幅広く検査やサポートなどを行っており、衛生管理に関する経験や動物の病気に関する検査体制が整備されています。もしジビエのことでお困りのことなどがございましたら、是非お問い合わせください。
 

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