脂肪酸とは?4種の分類と特徴を解説【1分のアニメ動画付き】

「脂質」は「糖質」「たんぱく質」に並ぶ3大栄養素の一つです。

 

しかし、「脂質」=(イコール)「油っこい食べ物」=「健康に悪い物」というイメージの方も一定数いらっしゃるのではないでしょうか?

 

実は「脂質」と一口に言っても様々な物質の総称を指すものであり、その内容を細かく見ていくと一概に「健康に悪い物」とは言えない側面があります。

 

今回のコラムでは「脂質」を構成する主要要素である「脂肪酸」について解説します。

 
脂肪酸には「体に良いもの」と「注意が必要なもの」があり、その性質を知って正しく選ぶことが大切です。

本記事の内容を凝縮した約1分のアニメーション動画を公開中です。

 

▼ 脂肪酸の重要ポイントを動画でチェック

 

 

 

脂肪酸とは?

脂肪酸とは?

「脂肪酸」は「脂質」の主要な構成要素で、脂肪酸が他の様々な形体の物質と結びつくことで脂質を形成しています。脂肪および脂肪酸は体内で下記のような働きをする為、人の健康にとって欠かせない存在であると言えます。

 

【脂肪・脂肪酸の体内での動き】

・ 活動のエネルギー源(カロリー)

・ 人体の細胞膜、ホルモン、核膜などを構成

・ 皮下脂肪として臓器や外部刺激(寒さや物理刺激)からの保護(バリア機能)

・ 脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)の吸収促進

 

脂肪酸の4つの種類と特徴

脂肪酸

 

脂肪酸は大きく分けて下記の4つの分類に分けることができます。

 

  1. 飽和脂肪酸
  2. 一価不飽和脂肪酸
  3. 多価不飽和脂肪酸
  4. 物油を高温にする過程などで生成される脂肪酸

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1つずつ解説していきます。
 

「飽和脂肪酸」

・ エネルギーとして使われやすく、体内で合成できる脂肪酸

・ 一般に過剰摂取になりやすく、過剰摂取は健康面でデメリットあり

・ 物質として安定(炭素鎖2重結合を持たない構造)

・ 肉、乳製品(牛乳、バター)卵黄、チョコレート、ココナッツ、パーム油などに多く含まれる

・ ステアリン酸、パルミチン酸、アラキジン酸など

 

「一価不飽和脂肪酸」

・ オメガ9系脂肪酸とも呼ばれる

・ 比較的エネルギーとして使われにくく、常温で液体の脂肪酸

・ 物質として不安定(炭素鎖2重結合を一つ持つ構造)

・ オリーブオイル、菜種油、アボカド、タラ肝油、イワシ油などに多く含まれる

・ オレイン酸、ミリストレイン酸、エイコセン酸など

 

「多価不飽和脂肪酸」

・ オメガ3系、オメガ6系脂肪酸に分類される

・ 体内で合成できない必須脂肪酸を含む

・ 物質として不安定(炭素鎖2重結合を一つ以上持つ構造)

・ 魚油(青魚)、植物油(トウモロコシ油・大豆油・サラダ油等)、クルミ、えごまなどに多く含まれる

・ リノール酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコペンタエン酸(EPA)など

 

物油を高温にする過程などで生成される脂肪酸

・ 健康に対するマイナス面が報告されている

・ マーガリン、ショートニング、加工油脂などに含まれる可能性がある

 

脂肪酸と健康の関係|良い油・悪い油の見分け方

脂肪酸

 

上記の3種の脂肪酸の特徴から、私たちが「脂質」を「健康に悪い」と感じるのは、食生活で「飽和脂肪酸」を取りすぎてしまうという事による健康上の弊害が、「脂質」という言葉の印象悪化に直結していると推測します。近年では特に海外で「トランス脂肪酸」が大きな問題となっておりこちらも「脂質」の不健康イメージを増長している可能性は考えられます。

 

逆に、脂質の一種にもかかわらずDHA、EPEは健康に良いイメージを持っている方が多いと思います。実際に必須脂肪酸と言われるこれらの物質は体内で合成できないためきちんと食事からとる必要があり、適量の摂取が健康上プラスになるという研究報告が多く出ています。

 

まとめると「脂質」のうち「飽和脂肪酸」は過剰摂取の傾向があるので、意識して適量を心がける。「一価不飽和脂肪酸」や「多価不飽和脂肪酸」のうち特に必須脂肪酸にあたるものは、体内で合成できないので意識して食事からとるようにする。「トランス脂肪酸」は極力取らないことが、健康上はプラスになるという事になります。

 

脂肪酸が肉の「美味しさ」を決める?脂身の口溶けや風味を左右する理由

肉の脂身(白い部分)は基本的には「脂質の塊」ですが、口の温度で溶けて豊かな風味を感じる脂身もあれば、固体のまま溶けず味も淡白であったり、胃がもたれるようなギトギトした油っぽさを感じる脂身もあります。この差は何でしょうか?

 

これも脂肪酸の組成の違いによります。様々な種類の「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の組み合わせにより、一定温度での溶けやすさ、味、風味(香り)が形成されるため、同じように見える脂身であっても違いが出てくるのです。

 

人の味覚は個人差があり複雑なので一概には言えませんが、良い脂質、悪い脂質を判断する基準として、健康だけでなく食材のやわらかさ、味、風味という側面からの議論もできそうです。

 

まとめ

脂肪酸

 

1.「脂質(脂肪酸)」は人体に必要な栄養成分

2.脂肪酸には4種類がある(「飽和」「一価不飽和」「多価不飽和」「トランス」)

3.健康にプラスになるのは適量の「不飽和脂肪酸」

4.健康にマイナスになるのは過剰の「飽和脂肪酸」と「トランス脂肪酸」

5.脂肪酸は健康だけでなく味や風味にも関係する

 

弊社では脂肪酸など様々な栄養成分を検査可能です。

検査の相談等もお受けしておりますので、お気軽にお問い合わせください.

 

脂肪酸の関連コラム

>>脂質・脂肪酸の適切な摂取量は?~脂質・飽和脂肪酸編~

>>脂質・脂肪酸の適切な摂取量は? ~不飽和脂肪酸編~

>>脂質・脂肪酸の適切な摂取量は? ~トランス脂肪酸編~

 

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検査項目 脂肪酸
英名 fatty acid
分析方法 AOAC 996.06(水素炎イオン化検出-ガスクロマトグラフ法)(定量限界:0.1%)
分析期間 10 営業日
検体必要量 50g
料金 38,500 円

 

 

 

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