栄養成分表示について番外編①~牛乳の食品表示~|改めて学ぼう
牛乳は私たちの生活の中で身近な存在です。
スーパーの陳列棚にはさまざまな種類の牛乳が並んでいますが、牛乳にはいくつかの分類分けがあることをご存知でしょうか。
今回は牛乳の食品表示についてお話ししたいと思います。
~牛乳の種類別名称~
牛乳の種類は「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)」により、
①牛乳②特別牛乳③成分調整牛乳④低脂肪牛乳⑤無脂肪牛乳に分けられています。
種類別名称について下記にまとめました。
図表1 牛乳の種類別名称と無脂乳固形分・乳脂肪分の成分規格
種類別名称 | 原材料名 | 成分の調整 | 無脂乳固形分 | 乳脂肪分 | |
---|---|---|---|---|---|
① | 牛乳 | 生乳のみ(100%) | 成分無調整 | 8.0%以上 | 3.0%以上 |
② | 特別牛乳 | 8.5%以上 | 3.3%以上 | ||
③ | 成分調整牛乳 | 乳成分の一部を除いたもの | 8.0%以上 | – | |
④ | 低脂肪牛乳 | 乳脂肪分の一部を除いたもの | 8.0%以上 | 0.5%以上1.5%以下 | |
⑤ | 無脂肪牛乳 | 乳脂肪分のほとんど全てを除いたもの | 8.0%以上 | 0.5%未満 |
「牛乳」「特別牛乳」は生乳を原料とした成分を調整していないものを指し、無脂乳固形分と乳脂肪分の割合に応じて分類分けされています。
「成分調整牛乳」「低脂肪牛乳」「無脂肪牛乳」は乳脂肪分等を調整した牛乳を指し、無脂乳固形分と乳脂肪分の割合に応じて分類分けされています。
牛乳に表示する際には、製品の特性である成分組成を消費者が知ることができるように、乳脂肪分と無脂乳固形分の重量百分率を表示します。年間を通じての無脂乳固形分及び乳脂肪分の最低値に「以上」の文字を付して、パーセント(%)の単位で小数第1位まで表示します。
~無脂乳固形分と乳脂肪分とは?~
牛乳は水分と乳固形分からできています。
この乳固形分について、さらに無脂乳固形分と乳脂肪に分けることができます。
各内訳について図表2に示します。
図表2 牛乳の成分
乳脂肪:
牛乳中に含まれる脂肪の割合を表示する。
無脂乳固形分:
牛乳から水分と乳脂肪を除いた成分(たんぱく質、乳糖、ミネラル、ビタミン等)の割合を表示する。
このように、牛乳は成分調整の有無・無脂乳固形分と乳脂肪分の割合に応じて名称が異なります。
みなさんも機会があるときにぜひ製品の成分表示を見てみてください。
弊社では牛乳も含め、食品の栄養成分分析を行っています。
ご興味がある方はぜひご検討下さい。
>>栄養成分表示(食品表示法対応)はこちら
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